病院の検査の基礎知識

脳の周囲(360度)をX線撮影し、得られた画像をコンピュータで解析します

頭部をX線撮影し、それをコンピューター処理して、頭蓋骨の中の様子を5mm〜1cm間隔の輪切りにした画像を映し出す検査です。造影剤を使わないで撮影する「単純撮影」と、造影剤を使って撮影する「造影撮影」があり、造影剤を血管内に投与することで、脳の腫瘍や梗塞部位の周辺には、不規則な円状の増強効果が認められるようになります。

頭部CTの画像

従来のCT装置は、X線管球のあるガントリー内へベッドを少しずつスライドさせてはいったん止め、X線照射をしていましたが、最近ではX線管球自体を螺旋状に回転させるヘリカルCTという装置も用いられています。ベッドを止めず、一定時間で速やかにスライドさせれば撮影できるので、検査時間は従来に比べて大幅に短縮、患者の負担も軽減されます。

従来の輪切りではスライス間に情報が抜けることがありますが、ヘリカルCTでは連続した情報で確認できます。さらに任意の部分の断面画像を容易に得たり、高精度の三次元画像(立体画像)まで得られるようになっています。

頭部CT検査で何がわかるのか?
脳の先天性の病気(水頭症など)の診断、外傷による頭蓋内の血腫の大きさや場所、脳腫瘍の大きさや場所、種類、良性か悪性か、脳血管障害(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血など)の場所や障害範囲がわかります。くも膜下出血の原因となる動脈瘤を発見することもできますが、動脈瘤の発見を目的とするならば頭部MRI検査を受けるのが一般的です。

頭部CT検査はどのような検査か?
単純撮影と造影撮影の両方を行なうのが一般的です。検査着に着替え、検査台に仰向けに寝ます。ガントリーと呼ばれる丸いドーム状の中へ体をスライド移動し、頭部にX線が照射されます。最初に単純撮影を行ない、次に造影剤(ヨード剤)を2分くらいかけて点滴静注し、造影撮影を行ないます。検査にかかる時間は5分〜20分程度で、最新のヘリカルCTなら20秒程度で済みます。

検査結果の判定
脳に出血があると画面に白い影が映るので範囲がわかり、出血部位も推定できます。脳梗塞の場合には、梗塞や周りのむくみの部分は黒っぽく映し出されます。くも膜下出血では、広がった血液が白い像として映り、出血の原因となった動脈瘤の場所も推定できます。また、脳腫瘍は白っぽい像が映りますが、造影撮影するとその影が増強されます。

異常があったらどうするか?
必要に応じて、さらに頭部MRI検査頭部血管造影検査眼底検査などを受け、治療方針に従って治療や処置を受けることが大切です。

異常な場合に疑われる病気
脳梗塞(脳塞栓、脳血栓)、脳出血、脳腫瘍、脳動脈瘤、外傷による脳挫傷や血腫、水頭症など


 
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