血圧測定とは?

血圧とは、心臓のポンプ作用によって全身に血液が送り出されるとき、血管に与える圧力のことで、心臓が血液を動脈に送り出すときの圧力を「収縮期血圧」または「最高(最大)血圧」といいます。
これに対して心臓が元に戻り、血液をためる間の血圧を「拡張期血圧」または「最低(最小)血圧」といいます。これらは、一般的に「上がいくつ、下がいくつ」と表現されています。

血圧測定

運動などをして心臓が送り出す血液の量が多くなれば血圧は上昇します。
動脈硬化などによって血管のどこかに流れの悪い場所があれば、その上流の血管にかかる圧力は高くなり、血圧は上がります。
また、動脈に弾力があれば圧力がかかってもそれを緩和するので血圧は上がりにくいですが、弾力が低下すれば抵抗が強くなり、血圧は上がりやすくなります。また、全身の血液量によっても血圧は左右されます。

血圧測定で何がわかるのか?
血圧検査は、心臓が血液を送り出す能力や、血管の弾力、血管の詰まり具合などを調べるために行なわれるものです。特に、高血圧は動脈硬化に伴って起こる脳卒中や心臓病の重要な危険因子となるため、血圧はこれらの病気を予防する上で重要な指針になります。

血圧測定はどのように行なうのか?
上腕部にマンシェット(駆血帯)を巻きつけ、そのマンシェットの中に空気を送って上腕を圧迫し、空気を抜きながら血圧を測定します。
血圧は測定条件によって大きく変化することが知られています。肉体的・精神的な緊張、測定日時のほか、測る姿勢(立位、座位、臥位)によってもかなり違います。日常生活では座位や立位が多いため血圧測定は座位で行ないます。検査は1〜2分で終了し、苦痛などは全くありません。
最近では、腕を差し込みボタンを押すだけで自動的に測定を行なえる機械も登場しています。

検査を受けるときの注意

  • 血圧は運動や緊張によって変動しますので、検査の15分くらい前から安静にし、深呼吸などをしてリラックスするように心がけましょう。
  • 袖を捲り上げたときに上腕部を締め付けるような服装は避けてください。
  • アルコールが体内に残っているのは、よくありません。
  • 定期的に血圧測定を受けるときは、できるだけ同じ条件下で受けてください。
  • 自分で血圧を測る場合、食後、運動の直後や風呂上がりは、血圧に影響が出るので、避けたほうがよいでしょう。

基準値
日本高血圧学会が2004年に定めた血圧の判定基準では、最高血圧140mmHgまたは最低血圧90mmHg以上を高血圧とし、さらに次のように分類しています。

血圧の判定基準(単位:mmHg)
左の数値は最高血圧(収縮期血圧)を、右の数値は最小血圧(拡張期血圧)を表しています。

  • 至適血圧…120 かつ 80未満
  • 正常血圧…130 かつ 85未満
  • 正常高値血圧…130〜139 または 85〜89
  • 軽症高血圧…140〜159 または 90〜99
  • 中高症高血圧…160〜179 または 100〜109
  • 重症高血圧…180以上 または 110以上
  • 収縮期高血圧…140以上 かつ 90未満

検査結果の判定
最高血圧140mmHg以上、最低血圧90mmHg以上なら高血圧で、その程度は上記のように軽症、中高症、重症に分かれ、重症度に比例して心臓病や脳血管障害のリスクも高くなります。
最小血圧が90mmHg未満でも、最高血圧が140mmHg以上なら収縮期高血圧という異常値に分類されます。

高血圧の多くは本態性高血圧症という遺伝的・体質的なものですが、二次性高血圧症といって、原因となる病気により血圧が高くなっている場合もあります。
血圧が高いと、動脈硬化が早まり、心臓病(狭心症、心筋梗塞、心肥大など)、脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)、腎硬化症などがおこりやすくなります。

異常があったらどうするか?
原因となる病気がある二次性高血圧が疑われる場合は、心電図心エコー胸部X線撮影、血液検査、眼底検査、尿検査などで詳しく調べて診断をつけ、その病気を治療することが必要です。

高血圧それ自体はほとんど症状がありませんが、動脈硬化を促進して狭心症、心筋梗塞、心不全、脳出血、脳梗塞、腎不全、大動脈瘤、動脈硬化などの重大な病気を引き起こす恐れがあるので、医師の指導のもとで、きちんと治療をしなくてはなりません。
定期的に検査を受けるとともに、食事や運動などの生活習慣の改善により血圧のコントロール(目標:130/85mmHg以下)を行ないます。

なお、高齢者の場合は、血圧を下げする下げすぎると血流量が低下して、かえって脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす危険性がありますので、降圧目標はやや高めに設定することが多いようです。
食事療法や運動療法によっても改善がみられない場合は、降圧薬の服用を開始します。

異常な場合に疑われる病気

  • 高血圧…本態性高血圧、二次性高血圧(腎臓病、脳血管障害、大動脈縮窄症、甲状腺機能亢進症、クッシング症候群、褐色細胞腫、睡眠時無呼吸症候群)など
  • 低血圧…自律神経失調症、貧血、下痢、内分泌異常など