病院の検査の基礎知識

肝臓、胆道、膵臓の病気の検査の一覧

肝臓は再生能力があり、予備能力に富んでいるので、少々のダメージや障害では影響を受けません。肝臓がトラブルを抱えても、すぐには自覚症状が現れにくいことから、「沈黙の臓器」といわれています。そのかわり、症状が出てきたときには、かなり深刻という警告でもあります。

肝臓、胆道、膵臓の病気は近年増加しています

脂肪の消化吸収を助ける胆汁は、肝臓でつくられますが、胆道はこの胆汁が十二指腸に流れる通路です。胆道は、細い管の胆管とナスのような形の胆嚢から構成されています。
肝臓から分泌された胆汁は胆嚢に一時蓄えられ、濃縮されますが、十二指腸に食べ物が入ってくると、胆嚢は胆汁をしぼり出し、十二指腸に送り込みます。そして脂肪の消化吸収を助けます。

膵臓の重要な役目の一つは外分泌腺機能といわれ、消化酵素を分泌する働きです。糖分を分解するアミラーゼ、脂肪を分解するリパーゼなど20種類以上の消化酵素を作り出し、これらの消化酵素は膵液となって十二指腸に送られ、食べ物の消化吸収を助けます。

二つ目は、ない分泌機能といわれる血糖値をコントロールする働きです。膵臓にあるランゲルハンス島という細胞からは、糖尿病などと関係の深い血糖値を下げるインスリンや、血糖値を上げるグルカゴンなどのホルモンが分泌されています。
膵臓は、この二つのホルモンの分泌を調節して、血糖値を安定させる働きをしています。

  • GOT、GPT…肝臓病の有無について調べるとき、最も一般的に行なわれる検査です。
  • γ-GTP…アルコール性肝障害の診断に特に重要な検査です。
  • LAP…胆道が詰まると血液中に増加するので、胆道閉塞を起こす病気の診断に有用です。
  • ALP…γ-GTPやLAPと同様に、肝・胆道疾患の指標として用いられています。
  • LDH…特に急性肝炎や肝臓がん、あるいは心筋梗塞のときに著しく増加します。
  • ビリルビン…肝機能障害や胆管障害などがあると、ビリルビンが血液中に増加します。
  • コリンエステラーゼ…慢性の肝臓病の経過をみていくうえで、とても重要な検査です。
  • 尿ビリルビン、ウロビリノーゲン…急性肝炎の早期発見と経過観察に重要です。
  • A/G比…肝障害、ネフローゼ症候群、悪性腫瘍などの可能性を探ることができます。
  • ICG試験…注射したICGの排出の具合を見て、肝臓の解毒機能をチェックします。
  • 膠質反応(コロイド反応)…肝機能検査のスクリーニングとして用いられています。
  • 腹部CT検査…肝臓がん、胆道がん、膵臓がんなどの腹部臓器の悪性腫瘍を調べます。
  • 腹部超音波検査…胆石、早期肝臓がんの発見に有用です。
  • 腹部血管造影検査…腹部の太い血管に造影剤を流して、X線撮影します。
  • ERCP…早期の膵臓がん、胆嚢がん、胆管がんなどの精度の高い画像を得られます。
  • PTC・PTCD…胆管の狭窄や閉塞が疑われる場合、その部位および原因を探ります。
  • 腹腔鏡検査…腹部にレンズがついた細長い筒を挿入し、腹腔内臓器を肉眼で観察します。
  • 肝生検…肝臓に針を刺して組織や細胞を採取し、顕微鏡で細かく観察する検査です。
  • 腹水検査…腹水は必ず何らかの病気にともなって発生するので、採取して調べます。
  • AFP…腫瘍マーカー。肝臓がんの患者の血液中に多く出てきます。
  • CA19-9…膵臓がん、胆道がんで高い陽性率を示す腫瘍マーカーです。
  • HCV抗体…C型肝炎の感染の有無を調べることができます。
  • HBs抗原・抗体…B型肝炎ウイルス感染の有無や、その程度を知ることができます。
  • アミラーゼ…膵炎やすい臓がんの腫瘍マーカーとして有効です。
  • リパーゼ…アミラーゼと同様の変動を示しますが、より膵臓に特異的な変動を示します。
  • エラスターゼ1…早期の膵臓がんで数値が上昇するため、スクリーニングに有用です。
  • 十二指腸液検査…肝臓、胆嚢、胆管の異常、胆嚢の濃縮力、胆石の有無がわかります。

 
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