病院の検査の基礎知識

小腸の病気や原因がわからない消化管の出血の診断に役立ちます

小さなカプセル型の内視鏡を飲み込んで、消化管の内部を観察します。海外での研究、開発が進んでいましたが、日本国内でもオリンパスメディカルシステムズをはじめ各社が薬事申請をしています。2007年10月より、小腸用カプセル内視鏡「ギブン画像診断システム」が、初めての保険適用となり、全国約40カ所にて利用できるようになっています。

保険適用された「ギブン画像診断システム」

カプセル型内視鏡の検査で何がわかるのか?
小腸の病気や原因がわからない消化管の出血の診断に役立ちます。ある病院の調査では、上部消化管にも大腸にも出血源の見当たらない事例でカプセル内視鏡を行った結果、約9割で何らかの小腸病変が発見されたとしています。

カメラコントロールはできないものの、体にかかる負担が少ないカプセル内視鏡でスクリーニング(ふるい分け)し、病変の疑われる患者には、カメラを自在に動かすことができ、病変を見つけたときにはその場で処置も可能なダブルバルーン内視鏡で検査する、というように二つの検査を組み合わせると非常に有用です。

カプセル型内視鏡による検査はどのように行うのか?
患者は直径1cmくらいのカプセルを水と一緒に飲み下します。カプセルは食道、胃を経て小腸に到達します。毎秒2コマの画像を撮影し、患者の腹部に付けたハードディスクに画像データを発信します。
カプセルは使い捨てで、8時間ほどの撮影を終えると、排便時に体外に排出されるようになっています。

医師は記録された約5万コマ(最大)の画像をワークステーション(WS)にかけ、必要な数十枚を解析します。撮影は簡単ですが、この画像分析(読影)には高い熟度が必要とされます。
全部診るには、慣れないと2時間前後かかるとされています。このため、カプセル型内視鏡で検査をするかしないかは担当医が決定する場合が多く、患者の希望だけでは検査を実施できないことがあります。

また、病変部を見つけても治療や組織の採取ができないという欠点があります。最近では、撮影機能と無線送信機機能を備え、磁気を利用してカプセル型内視鏡をコントロールしたり、病変部に薬剤を放出したり、体液を採取するといった開発も進められています。

異常な場合に疑われる病気
小腸潰瘍、びらん、アンギオディスプラジア(血管異形成)、クローン病、小腸がん


 
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