病院の検査の基礎知識

造影剤による心筋の染まりから心筋血流を診断する検査法

少量のMR造影剤を注射し、造影剤による心筋の染まりから心筋血流を診断する検査法です。冠動脈狭窄にともなう心筋虚血の診断ではATPやジピリモダールと呼ばれる冠血管拡張剤が投与されます。

負荷心筋血流MRIは、心臓核医学検査よりも空間解像度が高いため、心内膜下虚血も明瞭に描出され、冠動脈三枝病変も全周性の内膜下虚血として診断できます。

最近では、安静時・負荷時心筋血流MRIを定量的に画像解析して、心筋血流の絶対値(ml/分/g)の分布を表示できるソフトウェアも開発され、心筋血流評価のスタンダードとされているPETに匹敵する情報が、放射線被爆をともなうことなく低いコストで得ることが出来るようになりつつあります。

狭心症患者などにおいて冠動脈ステントなどによる治療適応を決めるためには、冠動脈狭窄によって心筋虚血が生じているか否かを判定することが重要です。負荷心筋血流MRIを行なうと、従来の負荷心筋SPECTと同等以上の診断制度での虚血の有無と範囲を診断できます。

心筋梗塞後患者では、梗塞心筋と虚血心筋を鑑別することが血行再建術の適応を判断するうえで重要となりますが、負荷心筋血流MRIと遅延造影MRIを組み合わせると、梗塞・虚血・正常心筋領域を判別することができます。

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シネMRI…心臓の動きを1心拍16〜40コマの動画で表示する画像診断法です。
遅延造影MRI…心筋梗塞部が高信号の領域として鮮明に描き出されます。


 
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