病院の検査の基礎知識

心臓の先天性疾患や心臓弁膜症などの診断に有効です

心臓に関して、病気の兆候を確認するためのスクリーニング(ふるい分け)としては、心電図検査胸部X線検査などがあります。その結果から心臓の異常が疑われるとき、さらに詳しく調べるための検査として心臓超音波検査心筋シンチグラフィー心臓カテーテルとともに、心音図検査や心機図検査があります。

心音図検査
心臓の音を図に表して調べる検査です。心臓はその拍動とともに弁を開閉し、それによって血流が送り出されたり流れ込んだりしているため、それらが一定の音を発生させています。それが心音です。心臓に何らかの障害があると、異常心音とか心雑音と呼ばれる普段とは違う音が生じることから、心臓の先天性疾患や心臓弁膜症などをとらえる手がかりとなります。

検査には心音計を用い、マイクロフォンで心音を拾って電気信号に変え、波形として記録します。普通は心電図検査と平行して行い、心筋の電気的活動とあわせて調べます。

心機図検査
心音図検査が心臓の活動を音としてとらえるのに対して、こちらはそれを振動してとらえます。心臓の拍動や動脈および静脈の脈動は、からだの表面に脈波として伝わってくるので、それを捕捉しては系図として記録するものです。

普通は心電図や心音図検査と平行して行い、データを総合して診断に役立てます。左心室の動きや収縮時間などを知るために用いられ、心臓の先天性疾患や心臓弁膜症などの診断に有用です。


 
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