病院の検査の基礎知識

PETはアルツハイマー型認知症などの診断にも有効です

PETはがん以外の病気の発見・診断にもその特性を発揮します。例えば、脳は活発に活動しているため、エネルギー源として大量のブドウ糖が必要となります。そのため、ブドウ糖に似せた検査薬「FDG」を与え、その取り込まれた量を撮影することで脳の活動状態を把握することができます。こうしたことからアルツハイマー型認知症やてんかんの検査に使用されています。

FDG-PETで撮影したアルツハイマー(AD)の様子

アルツハイマー型認知症では、脳の特定の場所の活動量が減りブドウ糖の取り込み量が減少します。つまり、PETではFDGの集まりが悪い状態で映し出されるので、初期の段階で発見することが可能となります。一方、てんかんの場合はアルツハイマー型認知症とは逆に、脳の一部が異常興奮することで発作が起こるので、PETではFDGが集中している部分が映し出されます。

脳梗塞で血管が詰まると、その部分の脳細胞は酸素を得ることができなくなります。そこでPETで脳梗塞を調べる場合は、FDGの代わりに酸素ガスを検査薬として使用します。細胞が酸素を得られているかをチェックすることで、脳の血液が正常に流れているかを診断することができます。

また、PETは心筋梗塞などの心臓の検査にも活用されています。心臓は全身に血液を送り出す働きをしていますが、この活動を支えているのが心臓の筋肉(心筋)です。心筋梗塞など虚血性心疾患といわれる病気は、この心筋に栄養を送る血管の流れが悪くなり、十分な栄養が行き渡らなくなることで起こります。

PET検査では、検査薬「FDG」の集まり具合によって、心筋が正常か異常か、異常の場合は心筋はまだ生きているのかなどの状態を把握することができます。そのため、治療方針を決める際にもこの検査が有用となります。先述のてんかん、虚血性心疾患は検査のプロセスや病状によって、健康保険が適応されることもあります(参考ページ:PETが保険適用される病気)。

異常な場合に疑われる病気
乳がん、乳腺線維腺腫(良性腫瘍)、乳腺症


 
Copyright 2015 病院の検査の基礎知識 All Rights Reserved.