病院の検査の基礎知識

PET検査の3つの弱点

PET検査の利点」では、CTやMRIなどの画像検査に比べて優れた点を4つ紹介しましたが、決して万能であるということではなく、他の検査と同様に弱点があります。

具体的には「PETだけでは病巣の正確な位置がわかりにくい」、「部位によっては病巣を発見しにくい」、「がんの種類によっては発見が困難」の3点を挙げることができます。

PETだけでは病巣の正確な位置がわかりにくい
CTやMRIなどの画像検査と異なり、PETは細胞の活動度を画像化するものなので、映し出される画像がどうしてもピントのぼけた写真のようになってしまうという弱点があります。
そのため、異常が発見されても、正確な位置を把握し、治療を行うためには精密な形を映し出すCTやMRIの併用が必要となります。近年はPETとCTの検査を同時に、しかも短時間(15分)で行なうことができるPET-CTという機器も登場し、導入を進める医療機関も増えてきています。

部位によっては病巣を発見しにくい
PETは、ブドウ糖に似た糖に放射性物質をつけた「FDG」という検査薬がどの程度取り込まれるかによってがんを調べますが、ブドウ糖を大量に消費する脳や心臓、検査薬が対外へ排出される腎臓や膀胱など、がんでなくても検査薬が集まってしまう場所があります。

これらの場所のPET画像は色が濃くなって映し出されるので、周辺部位にがんがあったとしても発見するは困難となります。また、炎症が行っている場所も検査薬の取り込み量が多くなってしまうので、胃炎などが起こる胃なども、がんを判別するのは難しくなります。

がんの種類によっては発見が困難
細胞内にがん細胞が高密度に詰まっていれば、組織全体のFDGの取り込み量が多くなるので、発見は容易ですが、がん細胞が広い範囲にわたって存在している場合は低密度となるため、FDGの全体的な取り込み量が少なくなり、見落としやすくなってしまいます。

また、がん細胞の中には正常細胞と形や機能が似ているものがあります(高分化がん)。例えば、高分化型の乳腺がんや肺腺がんでは、FDGの取り込み量も多くないので、PET検査では発見にくくなります。また、原発性の肝臓がんも酵素の関係でFDGが集まりにくく、PETが苦手ながんとして知られています。


 
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