病院の検査の基礎知識

患者に負担をかけずに血管壁、血流の様子が分かる神経超音波検査

一定方向に強く放射され直進性が高いという超音波の性質を利用して、脳や頚部の血管や血流の状態を調べる検査です。脳血管の状態を観察することによって、脳血管閉塞・狭窄や、脳血管の動脈硬化性変化がわかり、また、血管を詰まらせる血栓などの塞栓物質を検出できます。検査方法は、頚部血管超音波法と経頭蓋超音波(ドプラー)法の2種類があります。

経頭蓋超音波法

これらの検査方法は、患者に苦痛を与えない安全で手軽な検査で、頚部または側頭部にプローブ(超音波発信器)を押し当て、血管壁、血流の様子を画像化します。検査時間は数分から30分です。

頚部血管超音波法
主に頚動脈硬化を調べる検査法です。頚部にプローブをあてて検査します。頚部は、心臓から脳あるいは脳から心臓へと巡る血管の通り道です。もしその通り道が狭くなったり、血液中に血のかたまり(血栓)などが混じっていたりすると、脳や心臓の血管を詰まらせる危険性があります。

この検査法では、断層画像をとることができるため、血管壁内の状態、血管表面の状態、血管内腔の状態を見ることができ、動脈硬化を視覚的にとらえ診断することが可能です。
頚動脈の動脈硬化は脳梗塞の原因となるため、この検査は頭部MRI・MRAと並んで脳ドックで行われる代表的な検査項目の一つとなっています。

また、高血圧や高脂血症、糖尿病、肥満を有する人や、その境界値にいると考えられる人に対して、脳および心臓疾患の発症予防や動脈硬化判定に有用です。

経頭蓋超音波法
こめかみや側頭部にプローブをあてて、頭蓋骨の中にある脳血管の太さや血液の速度、また、脳に運ばれて脳血管を詰まらせている微小な塞栓物質(HITSまたはMES)がないかを調べます。
閉塞や狭窄、逆流がないかがリアルタイムでわかり、くも膜下出血の患者で血管攣縮が起こっているかどうかの判定にも役立ちます。

異常があったらどうするか?
脳や頚動脈の血管狭窄や血栓などの塞栓物質があれば、脳血管閉塞、脳血管狭窄、動脈硬化症などが疑われますので、頭部MRA(MRアンギオグラフィー)、頭部血管造影などのさらに詳しい検査が必要となります。

異常な場合に疑われる病気
脳血管閉塞、脳血管狭窄、脳血管の動脈硬化性変化、心筋梗塞など


 
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