病院の検査の基礎知識

女性の病気の検査の一覧(全20項目)

専門性の高い仕事を持ち、中間管理職ポストに就く女性が増えるに比例して、職場や家庭で、さまざまなストレスを受けるようになりました。また、アルコール、喫煙する女性も増加するなど、今まで以上に健康管理が必要になってきています。

妊娠、出産に必要な女性のからだは繊細です

さらに出産年齢の高齢化、出産回数の減少など、ライフスタイルの変化も見逃せません。こうした生活環境やライフスタイルの変化は、女性のからだにも大きな影響を与えています。

たとえば、最近増えている女性の病気に、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮体がん、卵巣がん、乳がんなどがありますが、これらの病気は生活環境やライフスタイルの変化が大きくかかわっていると考えられています。

働き盛りの30歳代は、ホルモンサイクルの「性成熟期」に入りますが、仕事と家庭の両立、人間関係などでストレスを抱え込みホルモンバランスを崩してしまう人は少なくありません。この年代は子宮筋腫や子宮内膜症などが起こりやすくなっています。

40歳代になると卵巣機能が低下し、エストロゲンが減少し始める(骨粗鬆症のリスクが高まる)など、ホルモンバランスの変化が本格化してきます。月経周期が乱れたり、のぼせやほてり、気分の落ち込み、イライラ感など心身に変調をきたしたりする人も出てきます。また、卵巣嚢腫、乳がんなどのリスクが上昇する年代でもあります。

この年代は検診も兼ねて、年1回くらいの頻度で婦人科を受診するのが望ましいとされています。男性に比べてかかりやすい甲状腺疾患など、隠れている病気の早期発見にもつながります。

  • 乳がん検診…40歳以上の女性は2年に1回の受診が推奨も、受診率は低迷中です。
  • マンモグラフィー…乳房のしこりが見つかった時に、がんかどうか調べる検査です。
  • 乳腺超音波検査…乳腺用のエコー装置を用いて、しこりが良性か悪性かを調べます。
  • 乳腺MRI検査…磁力を発生するMRI装置を用いて、乳房の病巣を画像化します。
  • 乳管内視鏡検査…乳頭に血性分泌物があり、しこりを発見できない時に実施します。
  • マンモトーム生検…乳房の病変を確認しながら針を刺し入れ、組織を採取します。
  • PEM(乳房専用PET)…医師の読影技術に左右されずに、微小な乳がんを発見します。
  • 乳房触診…実際に指で触ってみて、視診ではわからない乳房の状態を調べます。
  • 乳がんの遺伝子検査…アンジェリーナ・ジョリーさんの体験で注目された検査。
  • 性病の検査…不妊の原因になるクラミジア、淋病などを婦人科で調べます。
  • ブライダルチェック…妊娠に悪影響を及ぼす性病や子宮・卵巣の異常を調べます。
  • 内診…指を膣内に挿入して、子宮や卵巣などの状態を調べます。
  • コルポスコープ診…膣拡大鏡を膣内に挿入して、子宮頚部や膣壁を観察します。
  • 婦人科細胞診…子宮膣部のびらん面やその周囲の細胞を採取して、顕微鏡で調べます。
  • ヒトパピローマウイルスの検査…子宮頸がんの高リスク型に分類されるHPVの検査。
  • 経膣超音波(経膣エコー)…子宮筋腫の位置や、卵巣の状況などが継続的を観察。
  • 妊娠反応検査…胎盤から分泌されるHCGを検出して、妊娠を早期診断します。
  • 妊娠中の検査(母体と胎児の検査)…体重・血圧・腹囲測定、内診などが行われます。
  • 不妊検査…問診や内診、超音波、クラミジア検査などを行います。

 
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