病院の検査の基礎知識

マンモグラフィーは乳がんの診断に欠かせない検査です

マンモグラフィー(乳房X線検査)とは、乳房の触診でしこりや皮膚のひきつれ見つかった時に、がんかどうか調べるために行なう検査です。がんの早期発見を目的とした自治体の乳がん検診では、従来、乳房の視触診が行なわれていましたが、これだけでは早期発見は難しいため、厚生労働省の指導により、現在はマンモグラフィーと視触診を組み合わせた検診が実施されています(対象年齢は40歳以上で、2年に1回の受診)。

検査機器の圧迫板で乳房を挟みます

なお、乳がんは女性特有のがんだと思われていますが、男性も発症します(男女比率は1:99)。男性でも乳がんが疑われた場合は、同じような撮影方法で検査を受けます。つまり、「胸がこんなに小さいワタシでも大丈夫なの?ちゃんと挟めるの?」という心配は無用なのです。

マンモグラフィーで何がわかるのか?
腫瘍の有無、大きさや形、「石灰化」の有無がわかります。石灰化とは、乳腺の中に存在するカルシウムの沈着物のことで、乳房にはさまざまな石灰化が見られることがあります。

石灰化の約7割は良性ですので心配することはありませんが、乳がん細胞の一部やがん細胞の周囲の壊死によって石灰化が起こることもあります。乳がんの約半数は石灰化しますので、マンモグラフィー検査を受けることで、触診では発見できない5mmくらいの小さいがんも発見できます。

マンモグラフィーはどのような検査か?
上半身裸になって乳房撮影装置の前に立ち、右の乳房を全体が写るように前に引っ張り、撮影装置の検査台にのせます。乳房の厚みが4〜5cmになるように、乳房を圧迫筒で上下から圧迫します。撮影時間は1秒もかからず、圧迫は数秒間だけです。

左右の比較が大切

次に、左の乳房も同じように撮影します。正面象が終わったら、斜位の撮影をします。右の乳房のときは左上から乳房を圧迫、左の乳房のときは右上から圧迫します。

すべての検査は数分間で終了し、X線の照射は2〜3秒で体に影響はありません。ときに、側面の撮影をすることもあります。マンモグラフィーは左右の比較がとても重要で、必ず両側の乳房を撮影します。

検査を受けるときの注意点
乳房を圧迫するときには、多少の痛みをともないます。検査自体は10分程度かかりますが、乳房を圧迫している時間は数秒から10秒くらいです。痛みを感じる程度は人によって異なりますが、生理前1週間は乳房が張って痛みを感じやすいので避けたほうがよいこともあります。

定期的に乳がん検診を受けましょう

乳房を撮影する検査ですので気になる女性も多いかと思いますが、最近では、女性の検査技師も増えてきて、ケアが充実している病院もありますので、近隣の医療施設の情報をインターネットなどで集めてみてください。

マンモグラフィーの撮影および読影は、検査機器の性能や医師の技量に左右されます。マンモグラフィ検診制度管理中央委員会の認定を受けている医療施設や医師を選ぶのも目安となります。

なお授乳中でも検査を受けることは可能ですが、授乳期の乳腺はがんがあってもマンモグラフィーに映らないことがあるので基本的には推奨されていません。授乳期の方やもともと乳腺濃度が高い方は乳腺超音波検査が適しています。

異常があったらどうするか?
乳腺超音波検査、CT検査などの画像検査を行なうとともに、しこりの一部を採取して組織検査(マンモトーム生検)を行ない、診断を下します。

乳房のチェックはマンモグラフィーだけでなく、月1回程度、自宅で乳房を触診して"しこり"がないかセルフチェックを行なうことも大切です。

異常な場合に疑われること
乳がん、乳腺線維腺腫(良性腫瘍)、乳腺症


 
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