病院の検査の基礎知識

乳頭から血液を伴った分泌液が出る場合に行われます

乳頭から血性、あるいは黄色透明な分泌物が出て、しこりを発見できない場合に行われる検査です。乳管造影では乳管の中に造影剤を注入してから、乳管の樹枝状の構造をレントゲンに撮って、乳管に異常な箇所がないかを検査します。同様の目的で、乳管の中に1mm 以下の狭い内視鏡(ファイバースコープ)を入れて検査するのが乳管内視鏡検査です。これによって実際に乳頭腫などを直接観察できます。

乳管のどこに病変があるかを特定します

この検査で何がわかるのか?
乳頭から血液を伴った分泌液が出る場合、原因の多くは乳管の中にできた腫瘍です。腫瘍からの出血が乳頭の乳管の口を通って出てくるのです。そのため、まず、乳管造影検査を行ない、乳管のどこに病変があるかを特定します。がんにより、乳管が狭くなっている箇所や小さくなっていたり、圧迫されていたりする箇所がないかが判ります。

続いて行なわれる乳管内視鏡検査では乳管の中様子を細かくテレビモニターにて観察し、細胞・組織を採取します。さらに、良性であれば内視鏡で病変を採取し治療することも可能です。

検査はどのように行うのか?
乳管造影検査では、分泌物がでている乳頭の乳管開口部を涙管ゾンデという細い金属の道具で拡げて細い管を入れて、造影剤を注入した後にマンモグラフィーを撮ります。

乳管内視鏡検査では、乳頭分泌のある乳管の開口部に、細い乳管ブジー(銀製あるいはステンレス製の棒)を挿入し、順序よく太いものに変えていき乳管を十分に拡張します。次に乳管洗浄針を挿入し、乳管内を生理食塩水でよく洗浄します。

そして、外径1mm以下の太さの内視鏡(ファイバースコープ)を挿入し、管の先端から空気を送り込みながら乳管を拡張させ、乳管内を撮影し、テレビモニターで観察します。その際、ファイバースコープを使って病巣の細胞を採取し、顕微鏡で調べる細胞診も行なわれます。

異常があったらどうするか?
乳管拡張症に伴った乳管内の炎症が原因であったものでは、乳管造影や乳管内視鏡を行うことのより乳管がクリーニングされて治癒できることがあります。乳頭腫などの良性腫瘍ならば内視鏡的な治療も可能です。

たとえ乳がんであっても、分泌だけで発見されるものでは小さな乳がんや非浸潤がんであることが多く、小範囲の手術やリンパ節郭清(病巣の周辺のリンパ節を転移の危険性から取り除いてしまうこと)なしで治療ができる可能性が高いのです。

異常な場合に疑われること
乳がん、乳管内乳頭腫、乳管拡張症、乳腺症など


 
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