梅毒血清反応とは?

梅毒にかかっているかどうかを調べる検査です。梅毒はトレポネーマ・パリズムという病原微生物によって引き起こされる病気で、陰部のしこりやリンパ節の腫れからはじまって、最終的には心臓や脳、脊髄などがおかされて死に至ることもあります。

梅毒トレポネーマ

抗生物質の普及によって以前のように恐れられることはなくなりましたが、現在でも潜在的な感染者はかなりいると考えられています。母子感染の危険性も高く、妊婦にはこの梅毒血清反応が欠かせません。また、人間ドックの血液検査にはたいていこれが含まれています。

梅毒血清反応はどのような検査か?
梅毒血清反応には、大きく分けて2つの方法があります。
1つは、牛からとったカルジオリピンという脂質を抗原とし、血清の中の抗体と反応するかどうかを調べる方法です。これには昔からあるワッセルマン反応のほか、緒方法、ガラス板法などがあり、STSと総称されています。
もう1つは、梅毒の病原体そのものを抗原とし、血清をくわえて反応を見るTPHAテストやFTA-ABSテストなどの方法で、TPといいます。

STSは、感染から4週間前後で陽性になりますが、TPはさらに遅いために、一般の梅毒のスクリーニング(ふるいわけ)検査にはSTSが用いられます。
またSTSは、梅毒の病態が第1期から第3期へと進むに連れて反応が強くなります。しかし、治療とともに反応は弱くなり、完治すれば陰性になります。そのため、STSは治療効果を見る上でも大切な目安となっています。

検査結果の判定
まず、スクリーニングとしてSTSが行なわれます。STSは梅毒だけではなく、膠原病や肝臓病、妊娠などでも陽性と出る(偽陽性)ことがあるので、要請の場合はさらにTPHAを行ない、これも陽性であれば梅毒だと診断されます。
STSが陽性でTPHAが陰性の場合は、さらにFTA-ABSを行ない、これが陽性であれば梅毒と診断されます。

なお、梅毒に感染したあと抗体が検出されるまでには、STSの場合は約4週間、TPHAではさらに2週間くらいかかるため、感染が疑われた場合は、4週間以上たってから検査を受けるとよいでしょう。
検査結果が陰性と出ても、疑わしい場合には3〜4週間後に改めて検査を行なうこともあります。

異常があったらどうするか?
抗体の量を調べる定量検査を行ない、病気の状態を調べ、ペニシリンなどの抗生物質を中心にして治療を進めます。
梅毒トレポネーマを完全に退治するには大量の抗生物質を長期間にわたって使用しなければなりません。治療を中断したり、自分の判断で薬の量を変えたりせずに、医師の指導の下で完治するまで続けましょう。血液や体液を他人に触れさせないようにすることも大切です。

異常な場合に疑われる病気
梅毒、膠原病、マラリア、γ(ガンマ)-グロブリン異常症など