病院の検査の基礎知識

12ある血液凝固因子のいずれかが欠乏すると、止血機能が低下

血管が破れて出血が起こると、血液が固まって傷口をふさぎ出血を止めますが、そのとき、血液凝固因子といわれるものが重要な働きをします。血液凝固因子にはT〜]V(Yは欠番)があり、血管の内外で連鎖的に活性化され、最終的に第T因子であるフィブリノゲンをフィブリンという水に溶けない物質にかえ、傷口をふさいで止血を完成させます。

フィブリン

12ある血液凝固因子のいずれかが欠乏していたり、働きが悪いと止血がうまくいかなくなります。それぞれの血液凝固因子の働き具合を調べるのがこの検査です。

凝固因子活性検査で何がわかるのか?
それぞれの検査で、第X因子、第Z因子、第[因子、第\因子、第]V因子の働きを調べることできます。

どのように検査か?
血液を採取して、検査器で測定します

凝固因子の基準値

  • 第X因子…70〜135%
  • 第Z因子…75〜140%
  • 第[因子…60〜150%
  • 第\因子…70〜130%
  • 第]V因子…70〜140%

異常があったらどうするか?
病気がはっきりしたら、その治療に専念します。

異常な場合に疑われること

  • 第X因子低値…先天性第X因子欠乏症、播種性血管内凝固症候群(DIC)、肝硬変、肝臓がんなど
  • 第Z因子低値…先天性第X因子欠乏症、DIC、肝硬変、肝臓がん、ビタミンK産生障害(新生児出血症)、吸収障害(腸疾患)、利用障害(肝障害)など
  • 第[因子低値…血友病Aとその保因者、フォンウィレブランド病、肝硬変、肝臓がんなど
  • 第\因子低値…血友病B、肝硬変、肝臓がん、DIC、ビタミンK産生障害(新生児出血症)、吸収障害(腸疾患)、利用障害(肝障害)など
  • 第]V因子低値…先天性第]V因子欠乏症、DIC、肝硬変、肝臓がん、潰瘍性大腸炎、クローン病など

 
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