病院の検査の基礎知識

腎臓疾患を診断し、患者さんに最適な治療法を決定するうえで重要

背中から穿刺針を刺して腎臓に届かせ、腎臓の組織を採取して、顕微鏡で調べる検査です。腎臓は左右にありますが、どちらか片方の腎臓から採取します。

腎生検

穿刺前は局所麻酔が行なわれ、超音波装置でみながら腎臓の位置や大きさが確認されます。通常の顕微鏡だけではなく、電子顕微鏡でも観察し、組織を蛍光染料で染めて、自己免疫タンパクがないかどうか調べます。

腎臓の組織の一部をとり、顕微鏡で評価を行なうこの検査は、蛋白尿、腎炎、腎硬化症、腎不全などの腎臓疾患を診断し、患者さんにとって最適な治療法を決定するうえで欠かせません。

腎生検で何がわかるのか?
糸球体や尿細管の状態をみるだけでなく、自己免疫性タンパクを見つけたりして、腎炎、腎硬化症、自己免疫腎炎などの腎臓疾患の確定診断を下すことができます。なお、腎臓の腫瘍に対しては、腎生検は行なわれません。

腎生検はどのような検査か?
検査の前後処置のため、通常は入院が必要となります。検査時はうつ伏せの姿勢になります。超音波で腎臓を映し出しながら、目的の場所まで穿刺針を刺しこみ、組織を採取してきます。背中に多少強めの衝撃と圧迫感を感じますが、局所麻酔を行なうので痛みはある程度抑えられます。所要時間は2時間くらいです。

穿刺針を抜いた直後は、腎臓からの出血を抑えるために強い圧迫止血が行なわれ、その後は絶対安静が必要となります。安静中に血尿があれば、穿刺部に血塊ができるのを防ぐ輸血が行なわれます。24時間以上経過したら超音波検査で腎臓の状態を確認して、穿刺部の血塊がなく止血していれば、安静が解除されます。

検査結果の判定
糸球体や尿細管の状態で、急性腎炎、慢性腎炎、腎硬化症の鑑別ができます。また、組織中の自己免疫タンパクを見つけることによって自己免疫性腎炎の診断が下せます。

異常があったらどうするか?
腎臓疾患の確定診断がなされますから、治療方針に従って治療を進めることになります。

異常な場合に疑われる病気
急性・慢性腎炎、腎硬化症、ネフローゼ症候群、自己免疫性腎炎、増殖性腎炎、腎不全など


 
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