髪の毛で乳がん検査

毛髪をX線分析するだけで、乳がんを早期発見しようというまったく新しい検査法です。
乳がんになると髪の毛の分子構造に変化が現れるという、オーストラリアのベロニカ・ジェームズ教授(物理学)の発見に基づき、同国のファーミスカン(Fermiscan)社が特許を取得し、実用化に向けて研究を進めています。

現在、乳がん検診で行われているマンモグラフィは、痛みがともなう、乳腺量が格段に豊富な若い年齢層の場合は若い女性の場合、がんを見つけることが難しい(若い女性には乳腺超音波が向いています)という欠点があります。これと比較し、毛髪検査は非浸潤性ですので、安全で無痛、そして全ての年齢層の女性に適した検査といわれています。

ファーミスカン社が発表したデータによると、実際に乳がんを発症している患者を対象に行われた検査では82%と、マンモグラフィーとほぼ同等の検出率という結果が出ています。
しかし、乳がんを発症していない健康な女性を対象とした検査では、23%を誤ってがんと判定しまうなどの課題もあるようです("International Journal of Cancer vol122"に掲載)。

また、ほかのどの独立した研究機関も、ファーミスカン社のような高い検出率を再現できないということもあり、実現性そのものに疑問を持つ専門家も少なくないようです。