注腸X線検査とは、大腸(直腸・結腸)に造影剤を注入し、X線撮影をして詳しく調べる検査のことで、下部消化管X線検査ともいいます。
大腸がんは早期に発見、治療すれば後は経過が良好なことが多いため、近年では症状がなくても、積極的に注腸X線検査が行われるようになりました。
便潜血反応が要請の場合も、注腸X線検査か下部消化管内視鏡検査を行ないます。
注腸X線検査で何がわかるのか?
大腸がんの症状は、血便や便通異常、腹痛などです。とくに血便は重要で、肉眼で分かる血便や、便潜血反応で初めて分かる見えない血便まであります。
これらの症状や便の変化で大腸がんが疑われた場合、はじめに行なわれるのがこの下部消化管X線検査です。食生活の欧米化などにともなって、日本でも大腸がんが増加しているため、ますます重要性の増す検査といえます。
大腸がんのほか、大腸ポリープ、クローン病、潰瘍性大腸炎、大腸憩室などがこの検査で診断できます。
注腸X線検査はどのような検査か?
病院で検査着に着替えて、腸の運動を止めるために筋肉注射をします。
検査台に体の左側を下にして横になり、バリウムを注入するための管を肛門から入れます。この際に麻酔薬が入ったゼリーを肛門に塗るので痛みはほとんどありません。
そして、造影剤を300mlほど注入し空気を入れます。注入後は上向きになり、体を検査台に固定し、透視台を回転させながら写真を撮ります。
前腸から盲腸まで、全部で10〜15枚ほど撮影し、30分ほどで検査は終了となります。
検査当日は、下痢や白いバリウム便があり、腹部が張った感じが残りますが、心配はいりません。翌日になってもバリウム便がでなくて、お腹が張っているときは医師に相談してください。
検査を受けるときの注意点
検査結果の判定
バリウムはX線を通さないので、大腸は白っぽい像として写ります。大腸がんやポリープはバリウムをはじくので、黒っぽい影で分かります。
大腸がんが進行すると腸の内腔が狭くなりリンゴの芯のような形(アップル・コアサインといいます)が見られます。憩室は腸壁に白い出っ張りとして写ります。
異常があったらどうするか?
内視鏡検査や、組織を採取して調べる生検などを行なって診断を下すことになります。それらの精密検査を受け、診断の結果によって立てられた利用方針に従って治療を進めます。
異常な場合に疑われる病気
大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸結核、大腸憩室など

