腎がん、腎盂腫瘍、腎結石などを診断する腎臓・後腹膜の超音波検査
人の耳ではキャッチすることのできないような高い周波数の音波を用いて腎臓、副腎、後腹膜の病変を調べる検査のことで、体表から体内へ超音波を発し、臓器に反射して戻ってきたところをとらえて、腎臓、副腎、後腹膜の状態を観察します。
主に腎がん、腎盂腫瘍、腎嚢胞性疾患、腎梗塞、腎結石、水腎症、褐色細胞腫、副腎腫瘍などが診断されます。
特別な前処置もなく検査中の苦痛もありません。X線の場合は、体への悪影響が心配されますが、超音波にはそれがないので、必要に応じて何度でも利用することができます。
腎臓・後腹膜の超音波検査はどのように行うのか?
腸管にガスがたまっていると鮮明な画像が得られない場合があるので、検査前の食事は、禁止されることもあります。検査台の上に寝た状態で行いますが、右腎をみる場合は、仰向けになって深く息を吸い、左腎は、腹ばいの状態で背部からプローブ(探触子)をあてると、きれいに描出されます。
副腎や後腹膜の腫瘍性病変の場合には、仰向けや腹ばいのほか、横向け(側臥位)で検査することもあります。
異常があったらどうするか?
腎臓、副腎の腫瘍が疑われる場合は、さらに腎CT検査が行われ、水腎症や腎盂腫瘍が疑われる場合は、腎盂造影が必要となります。
異常な場合に疑われること
腎がん、腎盂腫瘍、副腎腫瘍、水腎症、腎梗塞、腎結石、腎嚢胞性疾患など