胸部X線検査とは?

胸部X線検査は、咳が出る、痰が出る、胸が痛い、息苦しいなどの症状があるときに必ず行なわれる検査で、一般診療や健康診断などでも実施される単純撮影のことを指します。
エックス線は人体を通り抜けますが、骨のように通り抜けにくいところがあるため、通り抜けたX線を画面に写すと濃淡ができ、体内の様子を知ることができます。

胸部のエックス線写真

胸部X線検査は、X線検査の中で最も簡単な検査方法ですが、肺や心臓、肺の間にある縦隔などの期間の病気について、様々な情報を得ることができますので、幅広く行なわれています。

胸部X線検査で何がわかるのか?
肺炎、肺結核、肺がん、肺気腫、胸水、気胸、縦隔腫瘍をはじめとする呼吸器系疾患の有無、その程度を知ることができます。そのほか、心拡大も判定できます。

胸部X線検査はどのような検査か?
立位での正面像と側面像、ときには側臥位(検査台に寝て横向き)の像を撮影します。
上半身裸になり、検査着に着替えます。撮影のときは息をしっかり止めないと写真がぶれるので注意が必要です。

正面撮影では、胸側にフィルムを置き、背中側からX線を照射します。大きく息を吸い、しっかり止めたところで撮影します。
次に横を向き、同じように撮ります。側面像では、肺が心臓や横隔膜、助骨などと重なって、正面像では判定困難な変化を見つけることができます。
なお、側臥位撮影は胸水が疑われるときに行ない、胸水のたまり具合がよく判定できます。
X線の照射は、0.02秒くらいで、検査は2〜3分で終了します。痛みなどは全くありません。

検査を受けるときの注意

  • X線は胎児への影響が心配されるので、妊娠中の人は申し出てください。
  • 撮影前には、金属製の装飾やボタン、留め金が付いた衣類、アクセサリーなどを取り除いておきます。
  • 撮影のとき、息を大きく吸ったあと息を止め、体を動かさないようにします。
  • 最近、他の医療機関などでX線検査を受けた場合も、その内容を事前に報告しておきます。

検査結果の判定
健康の人の肺はX線写真に黒く写り、中心部の心臓などは白っぽく写ります。
肺に腫瘍や炎症がなどの病変があると、白い陰影が写ります。不整な円形に近い白い影は肺がんなど、境界がぼやけて不明瞭な白い影は肺炎、肺結核などが疑われます。
また、胸膜に空気が溜まる気胸では、肺の縮んだ様子が写ります。

異常があったらどうするか?
肺がんが疑われるときには、胸部CT検査喀痰検査気管支内視鏡検査、腫瘍マーカーなどの精密検査を受けます。
その他の肺の病気でも、X線断層撮影や肺機能検査などの専門的な検査を受けます。
肺の病気が疑われるときは、禁煙を心がけ、ほこりの多い人ごみなどへの外出は避けましょう。

異常な場合に疑われる病気

  • 肺…肺がん、肺結核、肺炎、気管支炎、肺気腫、気胸、胸膜炎、胸水など
  • 心臓…心肥大、心拡大、胸部大動脈瘤など