赤沈とは、赤血球沈降速度の略で、一般には血沈ともいいます。
採取した血液に抗凝固剤を混ぜてガラス管にいれ、しばらく垂直に立てておくと、血球が重力で沈み、上澄みの血漿との間に境界ができます。
血漿の厚さ、つまり赤血球が1時関に何mm沈んだかをはかるのが、赤沈(赤血球沈降速度=血沈)です。
赤沈(血沈)で何がわかるのか?
赤沈は、赤血球と血漿中に含まれるたん白の成分によって、速く(=値が高く)なります。
検査結果からは、主に炎症をともなう病気の有無や程度がわかります。
ただ、赤沈は基本的なスクリーニング(ふるいわけ)検査ですので、異常値を示したからといって、すぐに病名がわかるわけではありません。
また、炎症などが起きてから血沈に変化が現れるまでは約30時間かかるので、急性病の診断には向いていません。
しかし、体の初期の異常をつかむには効果的な方法です。赤沈は病気の重症度にも比例するために、現在おこなわれている治療の効果を測定するにも適しています。
赤沈(血沈)はどのような検査か?
血液を採取して行なわれます。採取した血液に抗凝固剤を混ぜてガラス管に入れ、1時間後に赤血球が何mm沈んだかを計ります。
基準値とその範囲
- 男性…1〜10mm(1時間後)
- 女性…2〜15mm(1時間後)
変動範囲は個人差もありますので20mm以内であれば、あまり問題にはなりません。
ただし、女性では軽い貧血があるときや妊娠後期、生理時に沈降が進み、やや高値になります。
検査結果の判定
異常とみなされるのは男女とも20mm以上です。
軽度の亢進(20〜50mm)で考えられるのは、気管支炎、肺結核初期、貧血などです。
中程度(50〜100mm)の場合は、悪性腫瘍、肺炎、肺結核、肝硬変、血友病などが考えられます。
100mm以上の高度亢進では、白血病などの血液系統の悪性腫瘍、腹膜炎の疑いがあります。
異常があったらどうするか?
虫刺されやちょっとした外傷でも異常値を示すことがありますから、これが異常だからといって病気だとはいえません。
また、いろいろな病気で赤沈は異常値になりますから、この検査だけでどの病気かを判定することはできず、身体症状やその他の検査(CRP検査、赤血球数、血清たんぱく分画検査など)によって診断が下されます。
異常な場合に疑われる病気
高値の場合
- 感染症…肺炎、結核、気管支炎、梅毒、腎盂腎炎など
- 心臓病…心筋梗塞、心内膜炎、心筋炎など
- 消火器病…肝炎、胆のう炎、膵炎、潰瘍性大腸炎など
- 免疫の異常…全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチなど
- 血液病…多発性骨髄腫、白血病、悪性貧血など
- がん…ほとんどの進行中のがん
低値の場合

