網膜剥離や網膜色素変性症、黄斑変性症など網膜の異常を発見します
網膜電図検査は、心電図のように電位変化を記録して、その波形から網膜の働きが正常かどうかを調べるものです。網膜剥離や網膜色素変性症、黄斑変性症など網膜の異常を発見します。
また、白内障や、角膜が濁っていたり、硝子体に出血があって眼底検査ができないときにも行います。白内障や角膜移植の手術前に網膜機能の状態を推測し、手術の適応(手術で視力が回復するかなど)を決めるのにも役立つ検査です。
網膜電図検査はどのように行われるのか?
暗室のベッドで横になり、点眼麻酔をして、電極を埋め込んだ特殊なコンタクトレンズを装着します。その後、眼球内の網膜に光を照射すると、網膜と角膜の間にある電位(静止電位)に変化が生じるので、この電位変化を増幅して記録し、細かく分析すると、網膜自体の機能がよくわかります。
検査結果の判定
電位変化が初期から大きく低下する、あるいは消失するなどがみられるなどは、網膜色素変性症の典型的な特徴です。網膜色素変性症が疑われている場合は、既に視力検査、眼圧検査、視野検査、眼底検査が済んでいるはずですので、さらに蛍光眼底造影検査で、暗順応(夜盲を調べる)の検査を行って確定診断をつけます。網膜色素変性症は厚生労働省の「特定疾患(難病)」に指定されており、いずれの検査もこの認定を受けるためには欠かせなません。