病院の検査の基礎知識

肛門、直腸からS状結腸の下部までの範囲にあるがんやポリープを診断

排便時の血便や便潜血反応で異常がみられ、直腸診を行った結果、直腸がんなどの疑いがある場合に行なわれます。近年は、大腸内視鏡を用いて、直腸の病変を調べることが多いため、直腸鏡の利用価値は低くなっていると言われています。しかし、下剤を飲む必要もなく、患者さんへの負担も少ないため、直腸鏡もまだまだ有用です。

直腸鏡の写真です

直腸鏡検査はどのように行うのか?
ベッドの上で、膝を直角に曲げておしりをできるだけ高くします。肘を張らずに、頭を低くして背中を反らし、肛門が上を向くようにします(膝胸位)。直腸診を行い、肛門にゼリーを塗ってから、長さ約20cmの筒状の鋼製鏡を肛門から挿入し、直腸内を観察します。

肛門、直腸からS状結腸の下部までの範囲にあるがんやポリープ、炎症の診断に効果を発揮します。通常、食事制限や下剤を飲む必要はありませんが、病院によって異なる場合があるので医師の指示に従ってください。検査にかかる時間は数分程度です。

異常な場合に疑われること
直腸がん、直腸ポリープ、アミロイドーシス、潰瘍性大腸炎など


 
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