膠質反応(コロイド反応)とは、血清中のたん白に異常が起こったとき、血清に試薬を加えると、たん白が混濁したり、沈殿したりするのですが、その程度を見る検査です。
その際、チモールを試薬として用いるのがTTT(チモール混濁試験)、硫酸亜鉛を試薬として用いるのがZTT(硫酸亜鉛試験)です。
この検査では、血清たん白中のアルブミンが減少し、β、γ-グロブリンが増えると、数値が上がります。γ-グロブリンを除く血清たん白の7〜8割は、肝臓でつくられていますから、数値が上がるということは、肝機能に障害があることを示唆しています。
膠質反応を調べると何がわかるのか?
膠質反応は、肝機能検査のスクリーニング(ふるいわけ)として用いられています。
TTT(チモール混濁試験)とZTT(硫酸亜鉛試験)は主として血清アルブミンの減少とγ-グロブリンの増加を反映する膠質反応の1つで、肝障害時における血清たん白成分の異常を推測するための検査です。
TTT値を調べることにより、肝疾患あるいは多発性骨髄腫のようなγ-グロブリン(特にIgM)が増加する疾患を、一方、ZTT値を調べることにより、骨髄腫などのMたん白血症を推定することができます。
また、それぞれの混濁の程度(数値の上下)で肝障害の病態変化を把握できるので、診断だけではなく経過観察にも利用されています。
膠質反応はどのようにして調べるのか?
検査前日の夕食の後は絶食し、翌日の空腹時に採血をします。その血清をとり分け、そこに試薬(TTTならチモール、ZTTなら硫酸亜鉛)を加え、その混濁する具合を調べます。
基準値
- TTT(チモール混濁試験)…0〜5クンケル単位
- ZTT(硫酸亜鉛試験)…2〜14クンケル単位
TTT値は、女性は男性よりやや低値を示しますが、更年期以降は上昇します。これはコレステロールの増加によるものと考えられています。
一方、ZTT値では男女による差はみられません。ステロイド剤(副腎皮質ホルモン)や抗腫用剤などを使用中の場合は低値を示します。
検査結果の判定
TTTだけが高値の場合は急性肝炎、TTTとZTTがともに高値の場合は慢性肝炎が考えられます。
なお、高脂血症ではTTT、膠原病や慢性感染症ではZTTが高値を示しますので、他の検査を受けてその鑑別をすることが大切です。
異常があったらどうするか?
膠質反応の検査だけでは、診断を確定できないので、GOT・GPT、γ-GTP、ALP、LDH、血清総たんぱく分画、γ-グロブリン、コレステロールなどの測定も行ない、肝臓の病気かどうかを確かめます。
さらに、場合によっては超音波検査やCT検査、血管造影なども行ないます。
とくにA型肝炎の確認のため、γ-グロブリンのうちのIgMHA抗体が陽性(+)かどうかを調べます。
異常な場合に疑われる病気
- TTTが高値値…急性・慢性肝炎、高脂血症、膠原病、脂肪肝、肝硬変など
- ZTTが高値…肝硬変、急性・慢性肝炎、肝がん、膠原病、サルコイドーシス、骨髄腫、悪性腫瘍など
- ZTTが低値…胆汁うっ滞症、ネフローゼ症候群、糸球腎炎、骨髄腫など

