病院の検査の基礎知識

マンモトーム生検なら良性との判別が難しい非浸潤がんの診断も可能です

細胞診やほかの検査で乳がんの診断がつかない場合、しこりの一部を取って、顕微鏡で確認する組織検査が欠かせません。穿刺吸引細胞診や切開生検によって、病巣の一部を採取するのが一般的ですが、触れただけではわかりにくい小さなしこりでは、的をはずしたり十分な量が採取できないという問題がありました。

マンモトーム生検

このため、検査を複数回繰り返さなければならなかったり、幸い良性だった場合でも、乳房に傷が残ったり、乳房が変形することもあったため、多くの女性は「がんの不安を払拭したいけど、胸に傷のはちょっと・・・」というジレンマを抱えることになっていました。

そこで登場したのがマンモトーム生検です。この方法では、マンモグラフィー(乳房X線撮影)や超音波画像で病変を確認しながら針を刺し入れ、針の側面にある吸引口で組織を採取します。
この吸引システムにより狙った病変部の組織だけを無理なく採取でき、また乳房内で針が360度回転するため、1回の穿刺で多数の組織が採取できます。

がんが乳管の中ににとどまっている非浸潤がんはマンモグラフィーでは白く粒状に写り(石灰化)ますが、それだけでは、良性のカルシウムが単に沈着したものと区別がつきません。
そのため、切開生検を行なう女性が多かったのですが、実際、悪性なのは2割に過ぎませんでした。マンモトーム生検なら良性との判別が難しい非浸潤がんも、ほぼ確実な診断が可能です。

乳がんの治療を行う際には、ホルモン療法が効果的かどうかを示すエストロゲン受容体、プロゲステロン受容体を調べる必要がありますが、この検査もマンモトーム生検で可能です。そのため、乳がんの診断が確実な病変でも、術前化学療法の治療方針のためにマンモトーム生検でを行うこともあります。

マンモトーム生検はどのように行なうのか?
マンモグラフィーガイド下におけるマンモトーム生検査の場合は、下に穴の空いたベッドにうつ伏せに寝て(医療機関によっては通常の椅子タイプのものもあります)、マンモグラフィーと同じように乳房を圧迫板で挟むようにします。画像を見ながら乳房に局所麻酔をし、直径3mm程の針で病変部を吸引しながら採取します。

組織を採取したら傷口を止血しテープで止めて終了となります。検査時間は30分〜1時間程と短時間です。また、切開生検に比べ傷口は4mm程度であり、縫合の必要もなく約1ヶ月で目立たなくなります。外来で行えますので、入院の必要は有りません。

乳がんは早期発見が大切です
乳がんは早期に発見し、早期に治療した場合、完治する可能性がグッと高くなります。月に一度は、乳がんの自己検診を行い、しこりなどの異常を感じたら、すぐに乳腺専門医のいる医療機関を受診するようにしましょう。


 
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