体の中の細胞は、毎日新しく作られていく一方、古いものは壊れていきます。細胞の核原形質(元になっている物質)である核酸の代謝によって生じた燃えかすが尿酸です。
血液中の尿酸は、骨髄、筋肉、肝臓などで作られた後、その75%は腎臓の糸球体で濾過されて尿中に排泄され、残りは胆汁とともに腸などから排泄されます。
尿酸は、痛風の原因となる物質としてよく知られています。激しい運動やストレスなどで体内につくられるだけではなく、プリン体という物質をよく含むビール、あんきも、えび、大豆、貝類、肉類などを取りすぎても、血液中の尿酸値は高くなります。
そのため、痛風は糖尿病と同様に、欧米では帝王病などといわれるくらい、贅沢病の一種であるとされてきました。
尿酸の検査で何がわかるのか?
尿酸は血液に溶けにくいため、血液中では尿酸塩の形で存在しています。
血清中での尿酸の飽和濃度は7.0mg/dlです。飽和状態になると針状の尿酸塩の結晶となって、足の親指の付け根やひざの関節にたまります。そこが炎症を起こし、激しい痛みを伴う痛風発作を生じるのです。
このほか、腎臓にも沈着して炎症を越したり、腎臓や尿管の結石の原因になったりします。このような腎障害を痛風腎といいます。
尿酸検査では、これらの原因となる血清中の尿酸の濃度を測定し、病気を診断します。
尿酸はどのように検査するのか?
血液を採取して、自動分析器で測定します。
尿酸検査を受けるときの注意
検査前日の夕食の後は、コップ1杯の水以外、飲食は一切しないで採血します。
尿酸の基準値
尿酸の基準値は3.0〜7.0mg/dlです。また、一日に排泄される尿酸の量はおよそ400〜900mgで、これ以上だと異常とみなされます。
尿酸値は幼児期には低めですが、次第に上昇し、成年期には一定になります。
男性は女性より0.5〜1.5mg/dl高値となります。しかし、女性の場合も更年期を過ぎると、男性の値に近くなります。女性が高尿酸血症になる原因としては、腎障害、高カロリー食、飲酒などが挙げられます。
検査結果の判定
血液中の尿酸が基準値を超えると高尿酸血症と診断されます。
異常があったらどうするか?
高尿酸血症に対しては、尿酸代謝に関係する様々な要因をチェックします。
痛風発作は中年以降の男性に多いので、心電図、眼底検査、血液測定など、人間ドックなみの検査を行ないます。
痛風以外の病気が疑われる場合は、その原因を突き止める必要があります。
クレアチニンや尿素窒素などの腎機能検査、血糖やコレステロールの測定などが行なわれます。
尿検査では高尿酸血症のタイプや、尿路結石のできやすさなどがわかります。
腎結石や尿路結石の有無を調べるためには超音波検査などが行なわれます。
尿酸値が低ければもとの病気を治療し、高い場合は尿酸を下げる薬を併用します。高血圧、高脂血症、肥満などの合併症があれば、それらの治療も行ないます。
測定値が8.0mg/dl以上になる人は、どこかの臓器に尿酸結晶が沈着している可能性が強いため、積極的な治療が必要となります。
高尿酸血症、痛風の治療は、食事療法と薬の併用によって行ないます。食事はプリン体の多い食品はなるべく控えるようにします。総カロリーを抑え、アルカリ性食品を多くとることも心がけましょう。
尿酸を抑える薬は長期間、人によっては一生服用しなければならない場合もあります。
高尿酸血症が起こる要因には、悪い生活習慣の積み重ねがあります。肥満解消、飲酒の制限、軽い運動、ストレスの発散、水分摂取などを心がけましょう。
異常な場合に疑われる病気
- 尿酸値が高値…高尿酸血症、痛風、グルタミン代謝異常症、尿酸結合血清たん白欠損症、腎機能障害、多発性のう胞腎
- 尿酸値が低値…低尿酸血症、ウィルソン病

